2012年健康通信 NO.11’(平成24年1月23日)

投稿日:2012年1月23日|カテゴリ:健康通信

【ウイルス性胃腸炎】
前回号に今年のインフルエンザはどうでしょうか?と記載しましたが、どうやらインフルエンザも流行し始めたようです。しかし、今でも流行っているのがウイルス性胃腸炎です。これは、発熱、全身倦怠感、嘔吐、嘔気、下痢、腹痛などの感冒様症状と胃腸症状を主とする感染症です。
ウイルスの種類は多いですが、症状はあまり変わらないようです。有名なウイルスとしては、ロタウイルス、カリシスウイルス(ノロウイルス、サポウイルス⇒どちらも地名です)で冬場のウイルス性胃腸炎の70~90%を占めるようです。
下痢・嘔吐に対しては、食事を少量ずつ摂取することは勿論ですが、乳製品や油ものは避けた方がいいと思います。薬局で販売されているOS-1という飲料水が脱水の改善に効果があると言われていますが、頻繁に水分を摂取することが肝心です。下剤止めを強く希望される方がいますが、あまり強い下痢止めは使用しない方が良いでしょう。治療の基本は、適度な飲水と食事療法です。
汚物の処理には、消毒としては洗浄と塩素系消毒薬が効果的です。

●高齢者のインフルエンザワクチンは1月31日で終了になります。
●特定健診・各種がん検診は、3月10日で終了になります。
●子宮頸がん予防ワクチンは、来年度の新高2,3生の女子も、今年度中に1回でも
ワクチン接種が済んでいれば、2回目以降のワクチン接種が公費になります。
●3月31日は第五土曜日のため、休診となります。

【細菌とウイルスの違い】   
 細菌は、1つの細胞で細胞内に核がありその中にDNAとRNAが格納され、自分で複製して増殖することができるので、生物として定義されています。       
一方、ウイルスは細胞を構成単位とせず、DNAかRNAの遺伝子を持ち、他の生物の細胞を利用して増殖できるという生物的な特徴も有していますが、タンパク質の合成が出来ず、細胞を持たないので、非細胞性生物または非生物と定義されています。よって遺伝子の種類によって、DNAウイルスとRNAウイルスに分けられますが、ウイルス性胃腸炎をおこすウイルスの多くはRNAウイルスです。細菌は2倍2倍で増加しますが、ウイルスは寄宿の細胞内で一気に増殖するのが特徴です。

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